雪氷・地盤研究室は北海道の旭川〜美瑛〜富良野エリアを中心に、木造住宅の耐震診断・耐震補強設計をおこなっています。
耐震診断、耐震補強設計
昭和56年6月より改正施行された建築基準法のいわゆる「新耐震基準」では、地震の揺れや変形に対応するため、柱や梁に所定の金物を用いた筋かい(ブレース)や、合板などの板材による補強が詳細に義務付けられています。一方、新耐震以前、つまり昭和56年6月以前に建てられた住宅では、巨大地震が発生した際に多くの倒壊、全壊事例が報告されています
最近の研究により、北海道のような北国においては、積雪の影響で大地震による倒壊の危険性が高くなることも指摘されはじめています。
万一の大地震発生時においても、倒壊により人命を奪う可能性を減らし、生活を維持するために、耐震診断を受けることを強く推奨します。
北海道と地震
2018年現在、北海道の東南エリアにおいて、震度6弱以上の地震発生確率が高められました。しかし、北海道のその他の地域においても、油断せずに日頃から大地震に備える必要があります。これは地震発生予測手法が、過去の大地震の記録と統計的な処理に依存するために、その予測精度に限界があるためです。
助成金等の申請手続き補助
国や各自治体の主導で耐震改修促進計画が進められており、その一環として、個人住宅の耐震改修費用を補助する制度が設けられていることが多く、ぜひこの制度を有効に活用していただきたいと思います。
キーワード
木造住宅、耐震診断、耐震補強設計、耐震改修、耐力壁、地震
参考資料
「木造住宅の耐震補強技術のご紹介」(財)日本建築防災協会
「誰にでもできる我が家の耐震診断」(財)日本建築防災協会
「北海道地方の地震活動の特徴」地震調査研究推進本部
「2016年熊本地震災害調査報告」日本建築学会
「木造住宅の耐震診断と補強方法」(財)日本建築防災協会・耐震改修支援センター
「耐震診断・耐震補強設計・補強工事の勘所」佐久間順三著
「なぜ新耐震住宅は倒れたか 変わる家づくりの常識」日経ホームビルダー編