雪氷(せっぴょう)分野に関する業務の一部をご紹介します。
防雪柵
隣地境界や道路境界を越境する落雪は、時に近隣問題に発展することがあります。屋根の上に雪止め金具を取り付けることで解決できる場合も有りますが、屋根葺き材と工法、勾配や小屋裏(屋根裏)の断熱・換気性能、生活スタイルなどによって、この雪止め金具が有効に作用しないことも有ります。尚且つ、除雪人員が常時確保できない場合にはやむを得ず防雪柵を検討することになりますが、コストが割高になりやすく、慎重な検討が必要です。
実はこの防雪柵には設計指針等も無く、各社独自の方法で施工しているのが現状です。雪氷・地盤研ではこのような雪害対策の構造物を適切に設計するため、建物形状、敷地形状、外構地盤の状態などの条件を把握して適切な設計・施工をサポートします。
擁壁
住宅の庭と道路の境界部分など、高低差がある場合は擁壁が施工されます。この擁壁には、一般には土圧・水圧のみを考慮して既製品あるいは現場施工の鉄筋コンクリート擁壁が用いられます。しかし北国の場合はこれらに加えて積雪による上載荷重の増分と、地盤凍結による横方向の圧力増分を考慮することが望ましく、また凍上作用による擁壁下部地盤の沈下・浮上りにも注意が必要です。この点がおろそかにされた結果、擁壁が変形やひび割れを起こしている例が散見されます。
雪氷・地盤研では、このような寒冷地特有の条件を考慮した構造物の設計・施工をサポートします。
キーワード
凍害、雪害、氷害、落雪、積雪、凍上、つらら、すがもれ(すがもり)、雪止め金具、雪止めフェンス、防雪柵、凍結深度